2026.09.25
「このままでいいの?」将来への漠然とした不安と向き合う方法【フリーランス4年目】【今日キャリ】

人材紹介事業を展開する株式会社BOXの代表 長山広大が、パーソナリティとしてゲストのキャリアの悩みに耳を傾けるポッドキャスト『今日キャリ|働く自分に、少し納得したい夜』。いい人生は、納得できた一日一日の積み重ね。ゲストやリスナーの方が、夜眠る前に少しでも「良い1日だった」と納得して、一日を終えられるようサポートをしたいという想いで配信しています。
本記事では、番組内で行われたキャリア相談の様子をダイジェストでお届けします。
今回のゲストは、新卒で物流企業に入社後、フリーランスに転身し、コンサル企業でマーケティングやイベント企画などの仕事をしてきた佐藤さん。フリーランス4年目にして様々な経験をしてきた佐藤さんは、「専門性をつけるべきか、このまま手広くやっていくべきか」という悩みを抱えていました。どのように自身のキャリアを捉え直していけばよいのか、対話を通して紐解きます。
この記事はこんな人におすすめ
・将来に漠然とした不安を感じている人
・自分のキャリアの方向性に悩んでいるフリーランス
・環境の変化に戸惑い、次の一歩が踏み出せない人
この記事のサマリ
・日々の満足感と、将来への不安のギャップの正体
・「見えない未来への不安」は、チャレンジが減ったから?
・環境の変化も立派な「チャレンジ」。自分をいたわる期間と捉える
フリーランス4年目の悩み「専門性をつけるか、手広くやるか」
長山:今日は佐藤さんに来ていただきました。よろしくお願いします。どのようなことでお悩みですか?
佐藤:社会人1年目のときにフリーランスになり、独立して4年目になります。それまではいろいろできることをやってきた中で、どう専門性をつけるのか、このまま手広くやっていくのかに悩んでいます。
長山:なるほど。大学を卒業して、最初は就職されたんですよね。
佐藤:はい。2021年の4月に物流系の企業に入社して、9か月で辞めました。2022年の1月からフリーランスです。
長山:9か月で辞めたあと、どのようなことで独立したんですか。
佐藤:何も考えずにとりあえず辞めたのですが、SNSを通じて社会人インターンの募集を見つけ、企業のダイバーシティ&インクルージョン(D&I)を推進するコンサルティング会社で、社会人インターンとして働き始めました。
長山:物流から、コンサルへ。すごい転身ですね。
佐藤:はい、その後業務委託、契約社員という形で、マーケティングやイベント企画などの仕事をしていましたね。2025年の12月で契約が終了しました。
長山:なるほど。お仕事を終えられて、今はどういうお仕事をされているんですか。
佐藤:何社かと契約して働いている状態ですが、メインはコミュニティマネジメントです。行政が運営する、スタートアップ支援拠点で施設の案内をするような仕事で、週3日ほどやっています。バックオフィス業務などを受託することもありますね。
長山:これまで、物流のロジスティクス、D&Iコンサルでのマーケティングやイベント企画、そして現在のコミュニティマネジメントなど、本当にいろんなことを経験されてきたんですね。
佐藤:そうなんです。いろんなことをしてきたんですけど、特にそれを整理もせずにここまで来たので、何がしたいのかわからなくなってしまって。20代後半になり、「さて、どうしよう」という感じです。
毎日は幸せ。でも、将来を考えると不安になるのはなぜ?
長山:なるほど。たしかに将来という長い時間軸で考えるとモヤモヤするかもしれません。例えば「今日一日」に焦点を当ててみたとき、夜眠る前に「いい一日だったな」と思えていますか?
佐藤:それで言うと、「今日はいい一日だったな」って毎日思っています。
長山:毎日思えている!それは素晴らしいですね。
佐藤:ただ、どこか「実家でぬくぬくと過ごしながら楽しいことをやって生きている」のような感覚があって。「今は悩んでいないけど、将来的に考えるとこれは正解なのか」「この幸せが続くのか」という不安があります。
長山:周りの方の影響などがあったのでしょうか。
佐藤:そうかもしれません。周りが結婚したり子どもができたりする中で、独身で自分の時間を全部使えるから今の働き方ができるだけじゃないか、と。いざ自分が家族を持ったときに、今の働き方でいいのかとか。先の見えない不安に対して、今どう動けばいいか悩んでいる感じです。
長山:佐藤さん自身は、「こういう人生にしたい」という理想はありますか。
佐藤:実はあんまりなくて。「飢え死にせず温かいベッドで寝れればいい」くらいです。強いて言うなら、おいしいものを食べたいですね。「今日は中華の気分だから中華を食べる」とか、「ミシュラン三つ星に行ってみたいって思ったときに行ける」とか。
長山:衣食住が満足していればいい、と。それが本音だとしたら、昨日や今日は納得感が持てているわけですよね。
佐藤:持てています。だから、悩む必要があるのか、という話なんですけど。見えない未来の漠然とした不安に対してどう向き合えばいいかわからないから、揺れるんだと思います。
長山:「見えない未来に対して、漠然とした不安を抱いていて、その不安との向き合い方がわからない」ということですね。モヤモヤの表現が具体的になってきました。昔からそのような不安を抱くタイプでしたか。
佐藤:いえ、最近になってすごく強くなったなと感じます。ここ数年、1年先が見通せるようになったんです。年始だったら「きっと今年の12月はこれをしているんだろうな」というのが想像つくようになって。それを思うと、すごく将来が近くなって、逆に不安になる、みたいな感じです。
長山:なるほど。過去は「年末に何をしているかわからない」という感じだったんですか。
佐藤:そうでしたね。海外にいるかもしれないし、日本にいるかもしれないし、みたいな。
長山:なるほど。人間、できることが増えていくと、物事の解像度が上がって、だんだん続けた先でどうなるか見通せるようになるんです。逆に、新しいことにチャレンジしているときは、できないことも多く、物事の解像度を上げきれない。年末どころか明日すらわからない。
佐藤:チャレンジできていないのはたしかになと思いました。
長山:いえ、その意味で、佐藤さんの場合は逆なのでは?というのが私の理解です。将来についてモヤモヤを感じ始めたタイミングは、12月までのお仕事を辞めて、新しいことにチャレンジし始めた最近じゃないですか。見通せるから不安なのではなく、もう一度チャレンジしている最中で、未来が見えなくなって不安になっているのかなと。
環境の変化も立派な「チャレンジ」。今の自分を認めてあげる
長山:これまでやってきたことを辞めるというのは、環境が変わるということですよね。それ自体がチャレンジなんじゃないかと。
佐藤:それ自体がチャレンジ…。自分の中での「チャレンジ」が、独立するとか、留学に行くとか、日本から海外へ拠点を変えるとか、すごく大きなものでした。だからこそ今はチャレンジをしていない認識だったのかもしれません。
長山:チャレンジの基準が高かったんですね。
佐藤:そうかもしれません。でも、確かに環境が変わるのも1個の変化ですよね。ひとつひとつの変化を味わい、丁寧に生きてみる、というのはありなのかなと思いました。
長山:仕事を変える、働く場所を変えるといった環境の変化は、実はかなりの負荷がかかっている状態なんです。だから、今の佐藤さんの反応は、ごく自然なものなのかもしれません。
佐藤:なるほど。自分ではあまり変化がないと思っていても、深層心理ではちゃんとストレスを受けていて、不安を感じているというか。新しい環境に適応しようとしているタイミングなのかもしれないですね。
器を広げるために、あえて「非合理的なこと」をやってみる
佐藤:今、働いていた分時間が空いているんですけど、何しようかなとも思っていて。
長山:私だったら、あえて非合理的なことをしますね。大人になると合理的になっていきます。自分がしたいことや、すべきことだけをやりがちですけど、それって自分の器を狭めているのかもしれないと思っています。でも自分にとって合理的なものは、他人にとって非合理的なものかもしれないですよね。だから、自分の器を広げようと思ったときに「自分じゃ絶対やらないけど、人におすすめされたことを全部やる」と決めて、ひたすら試してみるんです。
佐藤:それは楽しそうですね!世界が広がりそうだなって思いました。
長山:例えば、行列のできるドーナツ屋に2時間並んでみるとか。私は2時間並ぶのは意味がわからないって思ってしまうんですけど(笑)おすすめされたからにはやってみる。そうすると、並んでみて初めてわかることがあるんですよね。
佐藤:長山さんのおすすめは何ですか。
長山:私のおすすめは、「高級なお店でご飯を食べる」ことですね。一流って呼ばれているものを知りたいな、と。最初は3万円のワインのよさがわかりませんでした。でもそれは自分の「おいしい」の解像度が粗いからだなと思って。そこから、基準上げに行こうと思って、勉強したら次第にわかるようになってきました。いいものを「いい」と気づけないのは、人生損しているなと思いましたね。
佐藤:確かに、視点が変わりそうですね。
長山:あとは、人からおすすめされたのは滝行とか(笑)。
佐藤:それはなかなか簡単ではないですね(笑)。でも、自分では絶対やらないからこそ、知らない世界がありそうですね。
まずは自分の変化を丁寧に捉えることから始める
長山:少し脱線しましたが、最初に話したかったモヤモヤは解消された感じですか。
佐藤:そうですね。今の自分の環境の変化がチャレンジなんだと、改めて捉え直すことができました。
長山:よかったです。対話を通して、漠然とした悩みの表現が少しずつ変わっていきましたよね。自分のチャレンジの基準値が高かったこと、そして最近起きた環境の変化が、実は適応が必要な大きなチャレンジなんだと気づけたこと。それが、自分を大切に過ごすきっかけになったら嬉しいです。
佐藤:ありがとうございます。「変化してるわ、自分」と気づけて、とてもうれしいです。
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『今日キャリ|働く自分に、少し納得したい夜』




