2026.10.26
【公開キャリア面談】社会人7年目「仕事だと思うと途端につまらなくなる」人生の充実度上げるためのシンプルな思考法とは?

株式会社BOXの代表である長山広大が、パーソナリティとしてゲストのキャリアの悩みに耳を傾けるポッドキャスト『今日キャリ|働く自分に、少し納得したい夜』。いい人生は、納得できた一日一日の積み重ね。ゲストやリスナーの方が、夜眠る前に少しでも「良い1日だった」と納得して、一日を終えられるようサポートをしたいという想いで配信しています。
本記事では、番組内で行われたキャリア相談の様子をダイジェストでお届けします。
今回のゲストは、博士課程と個人事業主の二足のわらじを履く、社会人7年目のガイトさん。「働くことがつまらない」という悩みを抱えていました。どのように自分のなかのモヤモヤと向き合っていけばよいのか、対話を通して紐解きます。
この記事はこんな人におすすめ
・今の仕事がつまらないと感じている人
・やりたいことを追求しているはずなのに、どこか満たされない人
・キャリアにおける矛盾や葛藤を抱えている人
この記事のサマリ
・社会人7年目のゲストが抱える「働くことがつまらない」という悩み
・キャリアを自由に変えても解消されない違和感の正体
・「楽しみたい」「役に立ちたい」「突き抜けたい」という3つの願いの三すくみ
・稼ぎたいけど稼ぎたくない。お金儲けへのメンタルブロック
・答えが出ない問いは「思いっきり悩み続ける」ことで自分の思想になる
目次
- この記事はこんな人におすすめ
- この記事のサマリ
- 7年間ずっと、「働くことがつまらない」
- キャリアを変えても続く違和感の正体は「働く」ことへの捉え方
- 楽しみたい、役に立ちたい、突き抜けたい。満たされない「3つの願い」
- 「突き抜ける」にだけ含まれる、他者からの評価軸
- 稼ぎたいけど稼ぎたくない。お金に対するメンタルブロックの正体
- 思いっきり悩んだっていい
- 悩む日常にワクワクしよう
- BOXはキャリア相談を受け付けています
7年間ずっと、「働くことがつまらない」
長山: 本日はどのようなテーマでお話ししましょうか。
ガイト: 「働くことがつまらない」と感じてしまうんです。
長山: 働くことがつまらない、ですか。非常に深いテーマですね。働き始めてからどのくらい経つのでしょうか。
ガイト: 大学院の修士課程を修了して就職したので、もう6、7年になります。
長山: その6、7年を振り返っても、一貫してつまらなさを感じていたということでしょうか。
ガイト: ずっとです。自由な方向へキャリアをシフトしてきたにもかかわらず、未だにどこかで「つまらない」と感じてしまう自分がいる。この7年間、本当に根深い悩みだなと感じています。

長山:どのようなキャリアだったのですか?
長山: 最初の3年間は経営コンサルタントとして働いていたのですが、それが本当につまらなくて。もっと面白いことはないかと模索していた際、研究の道が気になり始めました。そこで4年目からの2年間は、週3日だけコンサルタントとして働きながら、大学院の博士課程で心理学領域の研究に取り組むというキャリアを歩みました。
長山: なるほど。
ガイト: その後、6年目からの1年半は仕事をやめて研究に専念していたのですが、そこでも求められる研究をすることへの違和感や、自分の好きなことだけでは研究として成立しない難しさに直面し、悩んでしまいました。
現在は研究が形になってきたこともあり、個人事業主として開業し、博士課程と個人事業主という二足のわらじで生きています。
キャリアを変えても続く違和感の正体は「働く」ことへの捉え方
長山: この7年間を振り返って、「これだ、こんな1日を過ごしたかったんだ」と満足しながら眠りについた日はありますか?
ガイト:「まさにこのために今日という日があったのだ」と思えるほどの充実感は、まだ思い当たらないかもしれません。 研究に専念していた時期に、成果が出て嬉しいと感じた日はありましたが…
長山: 7年間を通じて、そこまでの瞬間はなかったということですね。
ガイト: ただ、現在は仲間と共に、これまで研究してきた内容を社会に役立つサービスへと昇華させようとしています。完全な満足とまではいかなくとも、充実度は高まっている実感があります。
長山: ポジティブな方向には進んでいらっしゃるのですね。では、どのような過ごし方ができれば、ご自身にとってベストな1日になると思われますか。
ガイト: さまざまなことを「やり切った」と思える日ですね。自分の好きなことや、やりたいことに繋がる取り組みを2、3種類ほど、大変ではあっても全力で楽しみ、やり切ることができれば、「今日は充実した日だった」と思える気がします。
長山: そのベストな1日の中に、「働く」という要素は含まれているのでしょうか。
ガイト: 働くことを「労働」として捉えているうちは、充実感が損なわれてしまう気がします。勉強も「義務としての勉強だ」と思って取り組むと苦痛になるのと同じで。ですから、私自身の「働くこと」に対する捉え方そのものが、充実感を得られない原因なのかもしれません。
長山: なるほど。ベストな1日の中にも「働く」に類する要素はあるかもしれないけれど、それを「仕事」や「労働」と捉えた瞬間に、つまらなくなってしまうのですね。

楽しみたい、役に立ちたい、突き抜けたい。満たされない「3つの願い」
長山:「働く」を「働く」と捉えないようにするにはどうすればいいか考えてみましょうか。
ガイト: 自分なりに考察してみたのですが、「働く」と意識せずに取り組むためには、3つの欲求が関係しているように感じています。
まず、自分一人だったら「思いっきり無邪気に楽しみたい」。
次に、「役に立ちたい」。だから心理学やウェルビーイングの研究をしています。
最後に、「突き抜けたい」。学生時代に日本一を目指したときのように、2番や3番ではなく、どこまでいっても良い「1番いいもの」を追い求めることにロマンを感じるんです。
この「思いっきり楽しみたい」「人の役に立ちたい」「突き抜けた目標を目指したい」という3つがありますが、全部満たすことができるようなことにはまだ出会えていません。むしろ、それぞれがどこかで互いを阻害してしまっている側面もあります。
長山:その3つに時間軸的な順番はありますか?
たとえば芸術家であれば、ただ純粋に作りたいものを創り、世の中に送り出していきますよね。生きているうちには評価されず、生涯を終える方もいます。しかし、時間軸を長く捉えてみれば、死後に誰かの心を動かし続けていくこともある。そうした時間的な前後関係はいかがでしょうか。
ガイト:そこに順序をつけられていないのが現状ですね。
長山:同時に満たしていきたいのですね。
ガイト:そうですね。どれか2つを満たそうとしたときでも、残りの1つがブレーキをかけてしまうことがあります。
たとえば、「思い切り楽しむこと」と「人のためになること」を両立させようとすると、一人ひとりに割く時間が長くなって生産性が落ち、結果として「世の中で突き抜けた存在になること」と相反してしまいます。
一方で、「誰かのためになって、かつ突き抜けるんだ」と意気込むと、今度は自分が本当にやりたいことではなく、世の中に認められやすい手段を選ぶようになってしまう。それは私が「思い切りやりたいこと」とは違います。結局、すべてを欲張ってしまっているのだと思います。

「突き抜ける」にだけ含まれる、他者からの評価軸
長山: まだ、その3つの欲求が交わるところを見つけられずにいらっしゃるのですね。
ガイト: はい。
長山: これまで挑戦されてきた中で、どうしても重なり合わなかった要素は、3つのうちどれが多かったのでしょうか。
ガイト: 「誰かの役に立つこと」に関しては、自分の中で意味づけがしやすいです。
一方で、「思い切り楽しむこと」と「世の中に向けて突き抜けていくこと」のどちらかが犠牲になってしまうことが多いと感じます。
この2つの天秤では「楽しむこと」のほうが選びやすいため、結果として「どのように突き抜けた目標を設定すべきかが分からない」という壁にぶつかります。
長山: 「突き抜ける」という要素だけ、少し他者の視点が混ざっているのかもしれませんね。どこか、比較する対象が存在しているような感覚はありませんか。
ガイト: 確かにそうですね。他者との比較や基準があるからこそ、「突き抜ける」という概念が成立するわけですから。
長山: そうですね。そこだけ他者視点が入っている。他の2つは、ご自身の納得感があれば満たされる性質のものです。
しかし最後の1つだけは、「そうした自分が他者からどう見えているのか」「生み出したアウトプットが世間にどう映るのか」という、全く異なる視点が入り込んでいる気がします。
ガイト: なるほど。自分自身の深いところで、他者からの見え方やプライドのようなものが障壁になっているのですね。
稼ぎたいけど稼ぎたくない。お金に対するメンタルブロックの正体
ガイト: その文脈で言えば、個人事業主として「稼ぎたいけれど稼ぎたくない」という自己矛盾を抱えているのも、それが原因かもしれません。
長山: それは具体的にどういうことでしょうか。
ガイト: 理屈では、ビジネスとして持続可能な事業を構築し、収益を上げ、規模を拡大して社会にインパクトをもたらすべきだと理解しています。
しかし、「目の前の人のためになることを思い切りやりたい」と考えると、その方から対価をいただくのは、極論を言えば無料のほうが良いのではないかと思ってしまうのです。
長山: なるほど。
ガイト: どこか「稼ぐこと」に対するメンタルブロックがあるのだと思います。稼ぎたいし、稼がなければいけないと分かっているのに、稼ぎたくない。本当にどうすれば良いのだろうかと悩んでいます。
長山: ちなみに、もし十分に稼げたとしたら、そのお金は何に使われますか。
ガイト: これまで経験したことのないような新しい体験をしてみたいという気持ちと、笑顔になってほしい周囲の人たちのために寄付などで役立てたいという気持ち、その2つが浮かびます。
長山: では、稼ぐことや、手元にお金があること自体が悪いわけではなさそうですね。
ガイト: 自分自身が裕福になることへの抵抗感はありません。問題は、稼ぐプロセスにおける「人からお金をいただくこと」へのブロックです。「対価は安ければ安いほど親切ではないか」といった思考に陥ってしまうのです。

長山: であれば、一度試しに「無料で構いません」と言ってみてはいかがでしょうか。おそらく、それでも相手はお金を払ってくれると思います。
ガイトさんのスタンスとしては、最初は無料で臨む形でも良いのではないでしょうか。それが最も自然であるように感じます。
メンタルブロックの原因は、おそらく「価格設定を通じて、自ら相対的な評価を下してしまっていること」への嫌悪感にある気がします。値付けとは、市場において自分の立ち位置を確定させる行為ですから、どうしても他者との相対評価が発生しますよね。
ガイト: それはまさに、強く思い当たる節があります。
長山: 相対評価をされる、あるいはすること自体が嫌だからこそ、「人からお金をもらいたくない」「稼ぎたくない」という思考につながっている。根幹にあるのは、自ら相対評価の枠組みの中に飛び込むことへの抵抗感ではないでしょうか。
ガイト: 確かにその通りです。ただ、一方で「無料で提供することは、対価をいただくことによる『覚悟』や『責任』から逃げているだけではないか」という問いも自分の中に生まれてしまいます。
また、プライドの観点からも、「無料でいい」と提示して本当に1円もいただけなかったときに、「ああ、自分にはお金を払うほどの価値がなかったのか」と落胆してしまう自分も、正直に言えば存在します。
長山: その2つの葛藤について、今はどのように捉えていますか。
ガイト: いやはや、そのような感情を抱いていること自体、非常に恥ずかしいですね。なんとか解消したいのですが、今はまだ、どう向き合えば良いのか全く見当がつかないという状態です。
思いっきり悩んだっていい
長山: この7年間、答えが出ずに悩んでこられたのですから。簡単に分からないのは当然のことですよ。
ガイト: 確かにその通りですね。
長山: そうやって悩んでいる自分を、まずは許してあげることも大切なのではないでしょうか。
ガイト:なるほど。
長山:思いっきり悩み続けてもらっていいんじゃないかなって。7年間悩んで解決しなかったのなら、いっそ人生をかけて悩み続けるくらいのスタンスで臨んでみては。
ガイト:めっちゃいいですね。
長山:むしろ幸せなことだと思いますよ。人生における本質的な問いと出会えている証拠ですから。
ガイト:「思いっきり悩む」って、「思いっきり」っていう言葉がつくと、「悩むことを自分に許可していいのだ」と思えます。自分自身が納得できていないのに、無理に決着をつけようとしていたことこそが、モヤモヤの最大の原因だった気がします。
長山:そうですね。ご自身の納得感を何より大切にされて良いと思います。ひたすら思索を深めている自分自身を楽しむ。そういう日々も、十分に価値があるのではないでしょうか。
ガイト:ありがとうございます。
長山:悩んだプロセスや思考をどんどん発信していけば、良き議論のパートナーが見つかったり、多様な視点からフィードバックを得られたりして、さらに深く悩むことができる。それが次第に、心地よさに変わっていくのではないでしょうか。
ガイト:いやー、超楽しそう。まさに「研究」そのものです。答えが出ない問いだからこそ、独自の思想が構築されていくのだと、今深く理解できました。
長山:素晴らしいと思います。ガイトさんがその研究をどう深めていかれるのか、私もぜひ見届けたいです。
悩む日常にワクワクしよう
ガイト: 悩むことや、明確な答えが出ないことはネガティブに捉えられがちですが、私にとっては、むしろその状態にあることこそが恵まれていて、嬉しいことなのだと気づけました。「そのままでいいのだ」と肯定していただけて、非常に救われる思いです。
長山: 悩むことは、日常の一部ですからね。明日もまたこの問いについて考えてみよう、と思えるようなワクワク感に出会えただけでも、その1日は素晴らしい日だったと言えるのではないでしょうか。
ガイト: 本当にその通りですね。期待の持てる問いや、心地よい宿題が手元に残っているときのほうが、日々をワクワクして過ごせます。
長山: 悩み続けることができるというのは、一つの才能であり、非常に素晴らしいことです。ぜひ、これからもずっと、豊かに「悩める人」でいていただきたいなと思います。
BOXはキャリア相談を受け付けています
キャリアの悩みは、白黒はっきりつくものばかりではありません。むしろ、答えが出ない問いと向き合い続けることそのものが、自分だけのキャリア、自分だけの思想を育んでいくのかもしれません。
まずは、自分のなかの答えの出ない問いを、思いっきり悩んでみることから始めてみませんか。
株式会社BOXでは、キャリア相談を実施しています。お気軽にご相談ください。
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また、『今日キャリ』では、働く自分に少し納得するためのきっかけをお届けしています。こちらもぜひお聴きください。
『今日キャリ|働く自分に、少し納得したい夜』




