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株式会社wevnalが電話AIエージェントで目指す未来と、顧客の成果にコミットするカスタマーサクセスの仕事

株式会社BOXは求職者さまへ、ネットで得られる情報だけでなく、企業の雰囲気やカルチャーなど、定性面も含めてご紹介することを大切にしています。そのため、ご紹介企業さまのオフィスに足を運び、実際に働く方々と対話をするようにしています。

今回訪問したのは、株式会社wevnal(読み:ウェブナル・以下、wevnal)。

「人とテクノロジーで情報を紡ぎ、日常にワクワクを」をミッションに掲げ、クライアントのマーケティングから接客までをテクノロジーでサポートしています。

同社は生成AIを活用したプロダクト開発にも力を入れています。中でも注目すべきは、熟練オペレーターの電話応対ノウハウを学習した電話AIエージェント『BOTCHAN AICALL』(読み:ボッチャンエーアイコール)。

『BOTCHAN AICALL』がどのようにクライアントの課題を解決し、そしてプロダクトを通して、どのような未来が実現できるのか。そして現在採用をすすめているというカスタマーサクセス職では、どのような人材が活躍しているのか。

今回は同社オフィスを訪問し、そんな『BOTCHAN AICALL』の事業責任者を務める森川智貴(もりかわ ともき) さまにお話を伺いました。

このnoteはこんな人におすすめ

  • 生成AIを活用したプロダクト開発の最前線を知りたい方
  • 成長フェーズの事業に飛び込みたいと考えている方
  • カスタマーサクセス職に挑戦したい方

登場人物

森川智貴(もりかわ ともき) 
AIエージェント事業開発部 部長 BOTCHAN AICALL 事業責任者
慶應義塾大学卒業後、医療ITコンサルティング会社へ新卒入社。2018年8月、wevnalに中途入社し、顧客体験(BX)の向上を通じて、企業と消費者のLTV(顧客生涯価値)を最大化するBXプラットフォーム『BOTCHAN』立ち上げメンバーとして参画。現在は『BOTCHAN AICALL』事業責任者を務める。

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「人とテクノロジーで情報を紡ぎ、日常にワクワクを」wevnalがコールセンター業界に目を向けた理由とは?

――まずはwevnalのことを教えてください。

森川:弊社は、「人とテクノロジーで情報を紡ぎ、日常にワクワクを」というミッションを掲げ、BtoCビジネスを展開する企業様に対し、チャットフォーム(『BOTCHAN』シリーズ)を使用してマーケティング活動の支援をしている会社です。

エンドユーザーにストレスのない心地よい購入体験を提供し、クライアントの売り上げに貢献しています。

――そうしたチャットフォームを提供する中で、なぜ電話応対に目を向けられたのでしょうか?

森川: きっかけはクライアントだった高齢者向けの商材を取り扱う老舗EC企業さまが、『BOTCHAN』を解約されたことでした。お話を伺うと、 「ご高齢のお客さま(エンドユーザー)は、何か困ったことがあればWeb上ではなく電話で連絡をするから」と。そこで、たとえEC/ネット通販だったとしても、もしかしたら電話応対の需要が大きいのではないかと考えました。

――電話応対の需要が、実は大きいのではないかと。

森川:はい。その証拠に、BtoC物販市場のデジタルEC化率は9.78%(※)にとどまっている。これは、日本人の約9割は、電話や実店舗などのチャネルを通じて、商品を購入していることを意味しています。

※出典:「令和6年度電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました」(経済産業省、2025年)

そしてこの電話需要を取りこぼさないようにするためには、企業側はコールセンターの設置が不可欠であるということ。そこでさらに、コールセンターの市場について調査をしてみると、大きな課題があることに気づきました。

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――どのような課題だったのでしょうか?

森川:オペレーター需要に対して、人口の減少、業務の複雑さや精神的ストレスなどが要因となり、深刻な人材不足に直面していました。

コールセンター市場は約1兆2000億円という巨大な規模を誇ります。しかし、市場の99%は人件費が占めます。これは、企業がコールセンター業務をBPO会社など外部に委託するために発生する人件費です。

※BPO:ビジネス・プロセス・アウトソーシング(Business Process Outsourcing)企業の業務プロセスの一部または全てを、専門的な知識を持つ外部企業に一括して委託する経営手法

その一方で、人手不足を解消しうるIVR(自動音声応答)などのテクノロジーの参入領域は、わずか100億円程度(市場の1%未満)にすぎません。
つまり、人手不足にも関わらず、コールセンター業務をテクノロジーでほとんど代替できていないということです。

さらにオペレーターは2040年までに、1,100万人相当が不足すると予測され、これまで当たり前だった「電話をかければつながる」という状況を維持することが次第に難しくなっていきます。

電話がつながらないだけでなく、人材の確保に焦るあまりに、十分な育成をしないまま現場にオペレーターを配属してしまうことで接客の品質にばらつきが生じて、顧客満足度までも下がっていく。

こうした課題に対して、私たちは即戦力かつ24時間対応可能な『BOTCHAN AICALL』を通して向き合っていきたいと考えました。

「熟練オペレーターの技を継承する」人にしかできない電話応対を電話AIエージェントで再現

――『BOTCHAN AICALL』について教えてください。

森川:『BOTCHAN AICALL』は、AIによる滑らかな電話応対を実現し、人間と同等、あるいはそれ以上の接客体験を提供するプロダクトです。

現状は人間のみが担っている、オペレーションが複雑で高度なクライアント応対が求められる領域を代替することができます。

――ちなみに、人間のオペレーターでしか提供できない価値というのはどのようなところにあるのでしょうか。

森川: 人による応対の価値は2つに分解されます。
1つは、そもそもですが、電話がかかってきたらリアルタイムで応対するという「自然な対話」の価値。

もう1つが、「ながら対応」の価値。エンドユーザーと対話する裏で、情報を参照し、場合によってはその場で予約・キャンセルなどステータスを変更する。

この「自然な対話」と「ながら対応」の2つを同時に満たさない限り、AIが人間の代替になることはできないと考えています。

――たしかに、人間にしかできない領域ですね。そうした人の価値をAIで再現するためにどのようなアプローチを取っているのですか?

森川: マニュアルやトークスクリプトを読み込ませる「形式知」の学習は基本ですが、私たちが重要視しているのは、言語化されていない「暗黙知」の学習です。

熟練のオペレーターは、イレギュラーな質問に対しても見事な切り返しを行いますが、そうした技術はマニュアル化されていません。そこで私たちは、熟練オペレーターの実際の音声ログを解析してそのノウハウを抽出し、AIに学習させています。

人の応対をAIが超える? 現場のデータで「育つ」驚異のパフォーマンス 

――その学習のうえで、具体的にはどのような成果につながっているのでしょうか。

森川: たとえば、電話上で商品の注文を受け付けるという『注文完了率』で比較したとき、人間の電話応対の完了率が45%であるのに対し、AIの電話応対では65%でした。

AIのパフォーマンスが、人による応対の20ポイントも上回るという驚くべき結果です。

――AIのみによる対応で、人間のオペレーターを超えてしまったのですね!最初からその水準だったのでしょうか。

森川: いえ、実は導入当初の注文完了率は20%台でした。この『BOTCHAN AICALL』の最大の特徴は、導入して終わりではなく、現場の生きたデータを取り込んで「育っていくプロダクト」であるということです。

弊社のカスタマーサクセスチームがクライアントに伴走する体制を取っており、要望や課題を汲み取り、AIによる検証と改善や、機能の追加などを行うことで、プロダクトを育てていきます。

検証・改善を繰り返すことで、わずか2ヶ月で注文完了率を20%から65%まで引きあげることができました。

実際にAIがどう育っていくのか。導入1カ月目の通話音声と2ヶ月目の通話音声を聞き比べてみてください。(デモ動画はこちらからお聞きいただけます)

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1カ月目と2ヶ月目の変化を聞くBOXメンバー

――すごい!1ヶ月目は機械音声感がありましたが、2ヶ月目は本当に人が話しているようですね…!

森川:エンドユーザーの反応を踏まえ、AIが定量的に分析したうえで、顧客とカスタマーサクセスとが議論し、改善した結果です。1カ月目は機械音声の印象を強く受けるために電話を切られてしまう事例が多かった。そこで、より人間に近づけるため、あえて「えー」や「あのー」などのフィラー音を加えました。 

また、声色やスピードなど音声だけでなく、会話のシナリオもAIが定量的に分析します。

たとえば「オープニングトークは100%通過するけれど、そのあと個人情報を聴取する段階で46%が離脱している」とわかれば、個人情報の聴取をシナリオの前半で聞くパターンと後半で聞くパターンを同時にA/Bテストします。AI技術だからこそ、リアルタイムかつスピーディに同時検証が実現できます。この技術は、特許の取得に向けて出願中です。

たった1日で新機能のリリース?カスタマーサクセスと開発チームの連携

――プロダクトを育てるうえで、AIによる検証・改善に加え、カスタマーサクセスによる提案なども大きく影響するかと思いますが、機能の開発などはどのように行われているのですか。

森川: カスタマーサクセスがクライアントから汲み取った要望や、対話の中で抽出した課題は、週次ミーティングを通じて開発チームに共有され、スピーディーに機能の開発が行われます。実際、新機能が翌日に開発された事例があります。

――翌日ですか…?!驚異的なスピードですね。

森川: AIから有人オペレーターへ電話を転送する際、情報を引き継ぐプロセスが煩雑になっているという問題がありました。オペレーターが変わった際に、情報が引き継がれていないことがエンドユーザーに伝わると、電話を切られてしまいますよね。

そこでカスタマーサクセスが現場を観察すると、原因が判明しました。AIが電話で受け取った情報を、オペレーターの『BOTCHAN AICALL』の管理画面上にテキストで表示していたのですが、オペレーターは複数の画面を並行して見ながら業務を行っているため、テキスト表示だけでは見落とされてしまっていたのです。 

カスタマーサクセスがそうした課題提起を行い、開発チームとともに議論。「テキストではなく、音声で直接伝達すればよいのではないか」 というアイディアが生まれ、開発チームがすぐさま開発をすすめました。
そして翌日には、電話転送時にAIが『音声』でオペレーターに情報連携を行う「ウィスパー伝達」という新機能がリリースされたのです。

――たった1日で新機能のリリース。なぜそこまで早く、質の高い開発が実現できるのですか?

森川:AIを活用した開発環境に加え、高い技術力を持つ人材を集めているからです。 

現在、私含め開発チームは6名です。人数が増えるほどコミュニケーションコストが増え、逆にスピード感が落ちると考えているため、あえて少人数にしています。 その分、グローバルトップクラスのエンジニアだけを集めています。

例えば、チームを牽引するプリンシパルエンジニアは現在22歳ですが、彼は16歳からイギリスの公衆衛生システムにおいて、サイバー攻撃の弱点を発見・報告し、その安全性の向上に貢献しており、イギリスの公的機関からセキュリティトップコントリビューターに認定されている優秀な人物です。彼らのような精鋭がいるからこそ、このスピード感が実現できています。

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クライアントに伴走するカスタマーサクセスに必要な力と、入社後の成長を加速させるオンボーディングの科学

――御社ではプロダクトの提供を拡大していく中で、カスタマーサクセス職の採用をすすめられていますが、入社する方にはどのようなスキルやマインドを求めていますか。

森川:スキル面で求めるのは、コミュニケーション力です。

カスタマーサクセスは、クライアントの理想を汲み取ってプロダクトの価値を提案し、開発チームと連携しながら期待値を適切にコントロールする必要があります。

そのためには、クライアントの懐に入り込み、深い信頼関係を築いておくことが大切になってきます。

信頼関係があってこそ、クライアントが本音を伝えてくれますし、本音があるからこそ、まだ見ぬ課題の言語化につながる。これこそが、AI時代における「人の介在価値」とも言えますね。

面接では、質問に対して的を射た回答ができるか、会話の本筋から外れずに意思疎通ができるかといった、基礎的な会話のキャッチボールを重視しています。

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――プロダクトの課題を見つけ、機能を日々改善していく上では、論理的思考力や言語化力なども重要になってきそうですね。

森川:そうですね。論理的に考えられる力はもちろん大切ですが、こうしたスキルはAIで補完できると考えています。

むしろAIをどんどん活用しながら業務をすすめようとするスタンスや、新しいツールでも使い倒して学習していくチャレンジ精神の方が大切ですね。

過去のやり方に固執せず、「アンラーニング(学び直し)」して、AIなどの新しい技術を積極的に活用し、自身のスキルをアップデートしていく姿勢があると嬉しいです。

――自身をアップデートしていく姿勢が大切なのですね。入社後の成長の仕組みも整えられていると伺いました。どのような仕組みなのでしょうか。

森川: 入社後には、3ヶ月後にはカスタマーサクセスとして独り立ちしていただけるよう、体系的なオンボーディングプランを整備しています。

最初の1週間は動画や資料を用いたインプット。2週目以降は「この時期にはこのアウトプットを出せるようになる」といった時期ごとの具体的なアウトプット目標を設定します。

メンター制を導入し、目標に対しての達成進捗をまずは新入社員自身がセルフチェックし、それをメンターが客観的にチェックして成長の度合いを確認していきます。

――メンターと定期的に振り返りを行うようなイメージなのですね。

森川:そうです。入社から1カ月後、2ヶ月後、3ヶ月後のタイミングで1on1を行います。成長度合いを確認しながら、次の目標を設定し、そこに対するアプローチを一緒に考えるのです。

たとえば「1ヶ月目の新規顧客の納品進捗が、目標よりも低い場合は、課題はなにか、次の1ヶ月でどのように成長するか、その戦略をメンターと一緒に立てる」といった具合です。

実際、2026年4月に3名の中途入社メンバーがいたのですが、この仕組みを使って2〜3ヶ月で独り立ちしていただけました。

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――新たなメンバーを迎え、わずか3カ月で独り立ち。カスタマーサクセスチームを強固にしながら『BOTCHAN AICALL』をさらに拡大していく。今後がますます楽しみです。

森川:ありがとうございます。今後の展望として、『BOTCHAN AICALL』をEC業界、金融業界、インフラ業界で一層拡大していくと共に、中長期的な目線では、「接客のエコシステム化」を実現したいです。

現在は受電をAIで対応していますが、AIで架電を行ったり、Web上のLINEやメール、SMSといったマルチチャネルでの接客をおさえていく。

たとえば、電話をかけてきた方が次にメールで問い合わせてきたら、AIが「先ほどのお電話の件、処理しておきますのでご安心ください」などとチャネルをまたいで対話できるような世界観を目指していきます。

――最後に求職者へのメッセージをお願いします。

森川: 私は事業を大きくするための努力そのものに価値を感じています。

よく「青春したい」と表現するのですが、仲間と本気で向き合い、共に課題を突破していく過程を大切にしています。そのために自身の弱い部分も率直に共有し、チーム全体で補い合いながら成長していける組織でありたいです。

 共に課題に挑み、本気で事業を成長させていきたいという情熱を持った方と、選考でお会いできることを心より楽しみにしています。

編集後記

取材を終えた直後、BOXメンバーの間で話題に上がったのは、「顧客の心地よい購入体験」を追求するためのカスタマーサクセスの課題抽出の質の高さでした。

複数のモニターを並行して操作するオペレーターの状況を細かく観察し、「画面上のテキスト通知では見落とされてしまう」という構造的な課題を発見する。それが翌日には、耳元へ直接情報を届ける「ウィスパー伝達機能」として実装される。

クライアント自身も言語化できていない課題を現場から的確に捉え、圧倒的なスピード感でプロダクトを育てる。そうしてエンドユーザーに快適な接客体験を提供していきます。

「マニュアルを顧客に説明するだけでなく、顧客のためにプロダクトを自らの手で育ててみたい」「AIが人間の業務を代替していくこれからの時代において、人の介在価値を磨いていきたい」という方にとって、wevnalは面白い環境なのではないでしょうか。

私たちBOXは、こうしたネットには落ちていないリアルな情報を求職者の皆さまへ直接お届けし、キャリア選択に活かしていただくことを何よりも大切にしてまいります。

BOXは、あなたの人生を見据えた転職支援を行います

 BOXでは、wevnalへの転職相談を受け付けています。wevnalの文化や制度、働き方など、長く続く関係を通して得たネットでは得られないリアルな情報をお伝えします。もちろんご相談の中で、ほかの企業をご紹介することも可能です。さまざまなバックグラウンドを持つメンバーが、責任を持って全力で支援します。転職を検討している方は、ぜひご連絡ください。

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